社会人留学のススメ①の続きです。
<Legal English Program>
Paralegal programの書類合格通知を受け、渡米準備に入ります。国語のテストと面接は現地で受けるしか方法はありませんので、渡米して、現地の生活に慣れるために最初の3カ月は留学生用のLegal English Programを受講しました。
日本人は自分のみという恵まれた環境で、メキシコ人、トルコ人、ブラジル人(全員、弁護士)、イタリア人法学部生、韓国人企業派遣生、サウジアラビア人裁判所職員と共に法律英語を学びます。
3カ月のこのプログラムは、ディスカッション中心で、米国法システム、法律英単語、各国法のプレゼン、裁判所見学、弁護士の講演など米国法の基礎を学びながら英語力を鍛えるという内容でした。他国の留学生は、まず話し始めてから考えるといったスタイルが多いのが印象的でした。
<Paralegal Programの現地の試験>
現地で受けるしかないParalegal Programの国語(英語)のテストは、クイズのような問題でした。日本人には慣れませんが、対策ができませんので、日頃から英語での国語力、速読力をつけておくのが必要でしょう。
面接は、志望動機や仕事のことを聞かれました。これは事前に英語でまとめておいたほうが良いでしょう。
<Paralegal Programクラス>
合格通知を無事に受け取り、授業が始まりました。20名のクラスで丁度良い規模です。留学生3名、アメリカ人15名、アメリカ在住外国人2名です。宿題も多く、16時の授業終了後は、図書館に直行する日々の始まりです。
受講生も多種多様で、年齢は20代~50代、男女比率は4:6くらいでしょうか。UCSDには短期プログラムがあるため、イリノイ州からの受講生もいました。同理由により、サンフランシスコからもUCバークレー卒の受講生、海外弁護士資格保持者、ロースクール入学前の留学生、patent agent目指しの若者、主婦などが受講されていました。
<Paralegal Program科目>
科目は米国法がバランスよく入っています。アメリカらしく、実践トレーニングもあります。
Ethics, Legal Communication, Legal Research, Tort Law, Business Law, Civil Litigation, Criminal Law, Contract, Intellectual Property, PC trainingなどの科目構成でした。
相談者インタビューや交渉トレーニングも組まれています。
最も大変だったのは、Legal Researchという科目です。ケースを与えられ、Lexis Nexis等で判例サーチをし、意見書にまとめるというものです。サインは弁護士が行うという前提でパラリーガルがまとめるのです。サンディエゴ大学ロースクールとも提携しており、同大学のLaw Libraryには何度も通いました。
思い出深いのは、IP(知的財産)の授業で、最終評価は試験ではなくプレゼンでした。当時から携わっていたPCTを題材にプレゼンをしました。授業では、国際的な知財のケースを扱っていなかっため、関心を持ってもらえたようです。
各科目には、最終試験があり、試験に合格すれば単位がもらえます。所定の単位を全て取得し、晴れてめでたくCertificateが取得できるという仕組みです。
プログラムの最後のほうには、キャリアアドバイスの時間もあり、エージェントへの登録の仕方や未経験者はどのポジションから始めれば良いのかといったことなど具体的な話が聞けました。
<まとめ>
留学は大きく自分を成長させてくれました。留学から20年を経た今、一番の宝はスキル以上に友人です。留学で得た友人とは今でもお互いに訪問をしたり、SNSで連絡を取るなど親交が続いています。
円安の時代、欧米への留学は考えにくいのかもしれません。特に社会人には生活や仕事のことがありますので、留学は益々難しい課題なのかもしれません。しかしながら、短期決戦型にするなど工夫次第では、実現可能でしょう。
YouTubeで情報を得られる時代とは言え、現地でなければ得られないことも多いので、年齢に関係なく、興味のある方は留学に是非、挑戦して欲しいと思います。
※社会人留学の話は、代表のXアカウント(https://x.com/soaris_yok) でもより詳細な内容を発信しました。是非ご覧ください。
#英語 #留学 #パラリーガル